ビットコインの取引手法の一つに、アービトラージがあります。
もともとは債券投資で生まれた手法ですが、株式投資やFXでも応用され、暗号通貨でも行われるようになりました。
現在、暗号通貨の取引市場は統一されているわけではなく各取引所が独自に運営を行っています。
暗号通貨の値付けも取引所によって異なるため、その価格差を利用して利益を出すのがアービトラージなのです。
具体的には、価格が安い取引所でビットコインを購入し、価格が高い取引所に購入したコインを送金して売却します。取引所によって送金に手数料がかかりますが、手数料を含めても利益が出ることが多いのです。
アービトラージを行うためには、少なくとも二カ所の取引所で取引口座を開設していなければなりません。
そのうち、売却を行う取引所はQuoineが選ばれることが多くなっています。Quoineはほかの取引所と比べて取引価格が高くなりやすい傾向があり、ほかの取引所で購入したビットコインをQuoineに送金して売却するアービトラージが基本になります。
とはいえ、送金している間に価格差が埋まってしまうこともあるため注意が必要です。
ビットコイン投資・取引の手法は様々
ビットコイン投資における取引手法はアービトラージのほかにも数多くあります。
そのほとんどはFX取引から流用されているもので、たとえばテクニカル指標である移動平均線を用いた手法が一般的です。
チャートに短期移動平均線と長期移動平均線を表示させ、短期移動平均線が長期移動平均線を下から上に抜くようにクロスするとレートの上昇になると予想できます。
逆に、上から下に抜けるとレートが下がることが予想されるので、すぐに売却を検討する必要があります。
また、アービトラージにおいても、債券投資で行われるものは複数の取引所間でやりとりをするものではありません。
本来のアービトラージは、基準価格を独自の計算方法によって算出し、その基準価格よりも高いものを売り、安いものを買ってレートが基準価格に収斂したときに反対売買を行うことによって利益を出すものです。
しかし、現在のビットコイン取引所においては基準価格を算出することが困難なことに加えて価格変動が激しいため本来のアービトラージを行うことが難しいですが、取引所のシステムが整備されれば実行する機会が生まれる可能性があるのです。